6月12日から1泊2日の日程で、JA女性部(杉山 聖美 部長)の研修旅行が行われ、同会員24名が参加しました。

 研修旅行1日目、最初の目的地は北海道大学です。大学到着後、まずは北方生物圏フィールド科学センターの屋上にて、大学の圃場の全体像を荒木 肇 教授のご案内でみせていただきました。

 その後、会場を1階の教室に移し、教授から自身の経歴や『アスパラガス...なぜ高畝ですか?』を話題に教授が研究している内容のお話しを聞き、普通では見ることのできないペルーや中国のアスパラ畑の写真を見せていただきました。写真は部員から「うわー!」と驚きの声が上がるほど、山につながる広大な農地一面がアスパラで埋め尽くされた素晴らしいものでした。

 教授への質問タイムでは、「高畝の作業は手作業なんですか?」や「北海道大学は堆肥を捨てる場所がないので、バイオガスプラントがなくなったら廃業...と先ほど屋上でお話しされていたが、牛の敷き料はどのようにしているのですか?」などの質問があり「高畝の作業は大学では人手があるので、手作業で行っていますが、長ネギの培土機を使って高畝を作っている農家の方もいます。牛の敷き料にはおがくずを使っています。また、上から扇風機をかけてできるだけ乾燥させるようにしています。北大の牛乳は100倍大腸菌が少ないです。」と部員の質問に丁寧に答えていただきました。

 次にべジョー・ジャパン株式会社 セールスマネージャーの奈良 政俊 氏より同社で行っている取組みや取り扱っている野菜種子(トレビス・ロマネスコ・ボーレコール・コリアンダー)についてのお話しを聞きました。

 べジョー・ジャパン株式会社は、本社がオランダにある種子会社で北海道大学と共同研究で園芸作物の品種開発も行っています。

 説明後、部員より「種子は冷凍すると長持ちすると聞いたのですが本当ですか?...あと、家庭菜園でアスパラを作っており、太くなるものとならないものがあるのですが...」との質問があり、「種子は冷凍庫よりも一定した低温低湿の場所(例えば冷蔵庫)で保管した方が寿命が延びます。アスパラは、まず品種選びが重要になってきます。あとは、土を盛るとか...。秋に倒伏している、していないも収量に大きく関ります。」と奈良さんと教授より教えていただきました。

 最後に、大学とべジョー・ジャパンが共同で圃場試験を行っている玉ねぎと人参の畑を見学しました。奈良さんより『玉ねぎは、現在の直播と苗植えに変わる別の手法の研究をしていること』と『人参は、北海道で栽培および産地化できるかどうかの調査を行い、できることがわかってからJAなどに提案していること』など教えていただきました。

 その後、北海道大学内にあるレストラン エルムにて昼食をいただき、次の見学先である北海道警察本部へ。

 広報課の瀬戸 光恵 氏のご案内により1階の制服展示コーナーと16階の通信指令室や交通管制センターなどを見学しました。

 通信指令室では、110番通報の受理と指令を行っており、通報者と通話している受理台の警察官の他に指令台の警察官が同時に110番通報の内容を聞き、無線で事件・事故の処理を管轄する警察署や現場付近を走行しているパトカーへすぐに指令を行っています。北海道全体で1日に1,020件の110番通報があるとの説明には、皆さん驚かれているようでした。

 また、交通管制センターでは、信号機の管理や制御を行っており、5分間に何台の車が通ったかを把握し、時期によって混む道路は、青信号の時間を長めにとるようにしているとのことでした。

 研修終了後は、宿泊先である定山渓 鶴雅リゾートスパ 森の謌へ。森ビュッフェで美味しい夕食をいただき、温泉にゆっくり浸かって日頃の疲れを癒しました。

 2日目、ノースサファリサッポロでは、普通の動物園では触れることのできないキリンやカンガルーなどの動物とふれあったり、エサをあげたりと楽しい時間を過ごしました。珍獣ふれあいコーナーでは、ワニの抱っこ体験や大蛇の首巻きを体験される方もいました。

 最後に新千歳空港で、お買い物と食事を各自で楽しみ、研修旅行を終えました。

 2日間は天候に恵まれ、札幌を大いに楽しむことができました。家族へのお土産をかばんにたくさん詰めて、楽しかった思い出とともに清水町へ帰ってきました。